【第2回co.shiga.co】企業担当者向け共創ワークショップを開催しました

#共創

2025年6月5日(木)に滋賀県守山市にあるコミュニティ・バンク京信 守山支店にて、県内に拠点を構える企業の担当者23名に集まりいただきco.shiga.co(コードットシガドットシーオー)を実施しました。

このイベントは、滋賀県における「共創」をテーマに様々な業種・職種に属する方が集まり、共に思考し、新たなアイデアや価値を生み出す場として開催しています。

第2回となるこの回では、企業の技術やサービスが抱える課題を10分程度でお話しいただき、多様な企業に属する参加者がそれらに対する自社のサービスや技術を掛け合わせた共創プロジェクトを創出することを目標にワークショップを行いました。

コミュニティ・バンク京信 守山支店とは

今回会場としてお借りした「コミュニティ・バンク京信 守山支店」は2025年4月21日にリニューアルオープンされた、新しい店舗です。

守山支店は課題解決型店舗として、午前中は通常通りの窓口業務を、午後は予約制の窓口となり、くらしや事業、地域の課題を相談しやすい店舗づくりに取り組まれています。

今回はその午後の時間帯に、店舗のロビーをお借りしてイベントを実施しました。

co.shigaが目指す未来

ワークショップを始める前に、co.shigaの代表理事を務めるしがとせかい株式会社代表取締役の中野龍馬さん、co.shiga事務局でSUNDRED株式会社代表取締役の留目真伸さんより「リビングラボ」「co.shiga」についての説明がありました。

リビングラボの説明もほどほどに、2度目となる開催では「これからco.shigaが目指すもの」とそれに対する今回の位置付けをご紹介。

私たちco.shigaはアジェンダという、私たちが達成したい課題目標を設定しています。

このco.shiga.coにお集まりいただいたみなさまには、このアジェンダを達成するための手段としてそれぞれの企業が持つ技術やサービスを掛け合わせた新たな事業共創を目指していただきます。

ワークショップについて

このイベントの本題であるワークショップでは、インプットトークとして企業の技術やサービスが抱える課題をお話しいただき、その後、その話からグループワークを行います。

今回は、株式会社平和堂と株式会社村田製作所から、それぞれ話題提供をいただきました。

平和堂ワークショップ

まずはじめに、株式会社平和堂が提供する「ホーム・サポートサービス」に関するワークショップを実施。

滋賀県を中心に主に衣・食・住にかかわる商品を扱う総合小売業を営む株式会社平和堂では、食品や日用品などの買い物代行や配送、暮らしの困ったをサポートするサービスを展開しています。

電話注文やFAXでのやり取りなど、ご高齢の方でも使いやすいサービスで親しまれている一方で、さらなる利用者層の拡大に向け、新しい時代への対応や地域との共創モデルへの進化を模索されています。

このワークショップでは、アジェンダの「スローテックライフ(日常が誰にとってもやさしく変化する未来)」に平和堂のサービスが活用できないかという着眼点で議論を深めます。

まず、個人で参加者自身が身の回りで困ったことや見かけたことなどをもとに「地域の困りごと」を付箋に書き出しました。

個人で書き出した「地域の困りごと」をグループ内で一枚の模造紙に分類し、その困りごとが平和堂のホームサポートサービスやその他のアセットを活用して解決できないかをグループで議論します。

グループによって選んだ地域課題も、その解決方法もさまざま。異なる事業者同士が集まることで新たな発想にもつながります。

最後にグループごとに発表を行い、およそ1時間のワークショップが終了しました。

限られた時間のなかで「平和堂」という名前の信頼感や店舗数の多さなどを活用したホーム・サポートサービスの事業展開が多数見込まれ、秘められた価値への発見が多い時間となりました。

それらを拡大するためにも、サービス自体のDX化についても議論を深める機会を設けたいと感じました。

村田製作所ワークショップ

つづいて、株式会社村田製作所が開発した資源回収のための分離技術の活用をテーマにワークショップを実施しました。

セラミックスをベースとした電子部品の製造・販売を行う世界的な総合電子部品メーカーである株式会社村田製作所では、事業活動における環境負荷を低減や、環境配慮製品の開発にも注力するなど、長期的な価値創造の実現にむけた取り組みを行っています。

その取り組みのひとつが、この資源循環を目指した、資源回収のための分離技術の開発です。

ただ、この技術があるだけでは不十分で、回収する素材やその市場が必要です。

このワークショップではアジェンダの「リジェネラティブシティ(人・自然・経済が循環し続ける地域の未来)」にこの技術を活用する方法を模索します。

まずは個人で、自身が属する業界や職種において「分離できそうだ」と思うものを付箋に書き出していきます。

書き出した「分離できそうなもの」に対して、分離したことで生み出せる新しい価値や使い道をグループ全体で導きます。

新しい価値を生み出すためにはある程度の市場規模が必要であることや、資源回収への手間と天秤にかけた議論など、それぞれのグループごとに意見が活発に。

こちらも最後にそれぞれのグループが発表し、村田製作所の担当の方からご感想をいただきました。

実は2回目となる今回の話題提供。前回と問いかけ方を変えたことで、出てくるアイデアも変わったと話されました。

ただ、多くのアイデアが発散された一方で「そのアイデアから新しい事業(価値)を創造する」という点においては、まだまだアプローチが必要です。

大変有意義でありながら、だからこそまだまだお話ししたいことがたくさんある状態でプログラムすべての幕を閉じました。

自由解散となりましたが、会場には個別にご挨拶や談笑を楽しまれる方の姿が多く見受けられ、こういった場をつくったこと自体が「共創」への一歩になっているように感じられ、とても嬉しく思います。

共創で地域課題を解決し、新たな価値を創出する

第2回となるこの共創ワークショップですが、まだまだ試行錯誤の段階です。

ただ、前回よりもより一層「自社の技術やサービスで地域課題を解決する」ということ、それは1社ではなく複数企業の「共創によって新しい価値になる」ということを感じていただける機会になったのではないかと感じます。

今回のワークショップで得られたデータやアイデアを各事業者のみなさまにもご共有させていただき、実際に共創を実現するために取り組んでまいります。

今後さらに回数を重ねるごとに、事業としての新たな価値の創出としてみなさまにも還元できるよう努めます。

このような取り組みにご興味のある企業のご担当者の方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください。

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